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レオパの飼育方法|ニシアフとの違い・温度湿度・餌・寿命

レオパの飼育方法|ニシアフとの違い・温度湿度・餌・寿命

レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)は、アフガニスタン東部からパキスタン、インド北西部にかけての乾いた土地にすむ、まぶたのあるヤモリの仲間です。ペット保険会社の調査では、飼われているトカゲの仲間の約7割を占めていました(環境省の検討会資料)。ただし、温度・湿度・寿命の数字は飼育ガイドによってかなり違います。

この記事では、国内メーカー2社・獣医師会・海外の動物福祉団体とメーカーの飼育ガイドを並べ、数字の幅と、どの資料にも共通する基本をまとめました。ニシアフリカトカゲモドキ(ニシアフ)との違いも表にしています。

ヒョウモントカゲモドキ(Eublepharis macularius)の写真。黄色い地に黒い斑点がある野生型に近い色の個体
写真: Kerstin Franke(Tinie)(Wikimedia Commons)・CC BY-SA 3.0・改変あり(リサイズ)

この記事の根拠:キョーリン・GEX(エキゾテラ)の飼育ガイド、川崎市獣医師会「かわペット」、英国の動物福祉団体RSPCAと米国メーカーZoo Medの飼育ガイド、分類データベースThe Reptile Database、学術論文、環境省・経済産業省・東京都の公開資料を整理したものです(2026年10月6日時点で確認)。レオパの飼育の実体験を記したものではありません。

目次

【結論】レオパの飼い方の早見表

知りたいこと資料で分かること出典
どんな生き物?トカゲモドキ科のヤモリの仲間。アフガニスタン東部・パキスタン・インド北西部などに分布The Reptile Database
大きさ体長20〜25cmキョーリン
温度温かい側28〜32℃・涼しい側24〜28℃の範囲で資料ごとに違う川崎市獣医師会/RSPCA
湿度30〜40%〜60〜70%と資料で大きく違う。湿らせた隠れ家を別に置くRSPCA/GEX ほか
餌昆虫食(専用の人工飼料もある)。成体は1日おき〜3、4日おきRSPCA/川崎市獣医師会
寿命約10年〜約15〜20年。飼育下で37年の記録キョーリン/GEX/The Reptile Database
値段公的機関・メーカーの資料に生体価格の目安は見つからず—
法律特定動物・特定外来生物・ワシントン条約附属書のいずれにも掲載なし環境省/経済産業省
表1 レオパの飼い方の早見表(2026年10月6日確認)

このページはレオパの記事の入口です。寿命・値段・餌・温度などは、今後それぞれ詳しい記事を追加し、このページから案内していきます。

レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)とはどんな生き物か

学名は Eublepharis macularius。The Reptile Databaseではトカゲモドキ科(Eublepharidae)に入り、GEXも「爬虫綱有鱗目トカゲモドキ科」と説明しています(キョーリンは「ヤモリ科トカゲモドキ亜科」と表記)。ニホンヤモリのように壁に貼り付く指(趾下薄板)を持たず、地面を歩くヤモリです(GEX)。

  • 分布:アフガニスタン東部・パキスタン・インド北西部・ネパール・イラン東部(イランは確かな記録がないとの注記つき)(The Reptile Database)
  • すむ場所:砂だらけの砂漠ではなく、岩の混じる荒れ地やなだらかな丘陵。枯れた植物の下などはしっとりした湿度がある(GEX)
  • 活動する時間:明け方と夕方に活動し、日中の暑い時間は岩の下に隠れる(RSPCA)。キョーリンは「温和な夜行性」
  • 大きさ:体長20〜25cm(キョーリン)、約25cm(RSPCA)。頭胴長はオス13〜16cm・メス11〜13cm(GEX)
  • 性別:卵を温める温度で性別が決まる種(The Reptile Database)

環境省の検討会資料(2022年)は、アニコム「家庭どうぶつ白書2021」を引いて、飼われているトカゲの仲間のうちヒョウモントカゲモドキが71.1%(497頭)だったと紹介し、「国内繁殖の個体も多い」としています。

ニシアフとの違い|原産地・温度・湿度・性格・値段

ニシアフは同じトカゲモドキ科の別の種で、原産地は大陸ごと違います。同じメーカー(Zoo Med)が両種の飼育ガイドを出しているので、比べられる項目はその数字を使いました。

項目レオパニシアフ出典
学名Eublepharis maculariusHemitheconyx caudicinctusThe Reptile Database
原産地アフガニスタン東部・パキスタン・インド北西部など西アフリカ(セネガル〜カメルーンなど)The Reptile Database/Zoo Med
原産地の環境岩の多い荒れ地。日中35℃近く、夜は23℃ほどになる時期がある長い乾季のある熱帯。涼しく湿った巣穴や岩の割れ目で過ごすGEX/Zoo Med
日中のケージ温度25.6〜29.4℃22.2〜31.1℃Zoo Med(華氏を換算)
ホットスポット・夜間32.2℃・21.1〜22.2℃同じZoo Med(華氏を換算)
湿度涼しい側30〜40%(RSPCA)。国内メーカーは40〜70%野外では雨のあと湿度60〜95%の夜に多く見つかり、17〜29%の夜にも活動RSPCA/キョーリン/GEX/Spawls 2008
大きさ8〜9インチ(約20〜23cm)5〜7インチ(約13〜18cm)Zoo Med
寿命オス8〜10年・メス10〜18年10〜18年Zoo Med
性格「温和」(キョーリン)、「とてもおとなしい」(Zoo Med)初心者にも向くと紹介(Zoo Med)キョーリン/Zoo Med
値段2種とも公的機関・メーカーの資料に目安なし—
表2 レオパとニシアフの違い(2026年10月6日確認)

Zoo Medの数字では、ホットスポットと夜間の温度は同じで、違うのは日中の幅です。性格は、同じ条件で2種を比べた研究は見つかりませんでした。いちばん扱いが変わるのは湿度で、ニシアフとレオパの違い|見た目・性格・飼育環境を比較で詳しく整理しています。ニシアフ側の数字はニシアフの適正温度と湿度・ニシアフの寿命・ニシアフの値段の各記事を参照してください。

飼育に必要なものとケージの大きさ

GEXは「ケージ・ヒーター・シェルター・床材・温度湿度計・照明・水飲み皿・餌とピンセット・サプリメント・お手入れ用品」の10点を挙げています。川崎市獣医師会は加えて、ヒーターの過熱を防ぐサーモスタットを「強く推奨」し、RSPCAは「すべての熱源にサーモスタットを使う」としています。

  • ケージ:成体1匹で幅30〜45cm前後(キョーリン・GEX・川崎市獣医師会)から、最小で長さ60×高さ40×奥行30cm(RSPCA)まで資料で倍近く違う。GEXはケージが大きいほど温度の差を作りやすいとしています
  • パネルヒーター:底の1/3〜1/2に敷く(キョーリン・GEX・川崎市獣医師会で一致)。全面に敷かず、温かい場所と涼しい場所を作るため
  • シェルター:中を湿らせる「ウェットシェルター」を川崎市獣医師会は「必須」、RSPCAも必要としています
  • 床材:幼体は誤食による腸閉塞のおそれがあるので最初はキッチンペーパーから(川崎市獣医師会)

ケージや湿らせた隠れ家の考え方は、ニシアフのケージサイズ・ニシアフの飼育用品一覧・ウェットシェルターの記事も参考になります(ニシアフ向けなので、湿度はレオパ用に読み替えてください)。

温度と湿度|資料ごとの数字を並べる

レオパの温度と湿度の推奨値を、キョーリン・GEX・川崎市獣医師会・RSPCA・Zoo Medの5資料で横棒にして比べた図。温度は温かい側28〜32℃前後、涼しい側24〜28℃前後に集まり、湿度は30〜40%から60〜70%まで資料で開きがある
図 レオパの温度と湿度の推奨値(5資料の比較)。出典: 各社・各団体の飼育ガイド(2026年10月6日確認)。いきものばかり作成
資料温かい側涼しい側・全体夜間湿度
キョーリン26〜32℃が適温記載なし約40〜60%(冬以外はあまり気にしなくてよい)
GEX日中24〜32℃18〜24℃60〜70%
川崎市獣医師会30〜32℃25〜28℃幼体はホットスポット26℃以上成体50〜60%・ウェットシェルター内50〜80%
RSPCA28〜30℃24〜26℃室温18℃未満なら補助の加温涼しい側で30〜40%
Zoo Med32.2℃日中25.6〜29.4℃21.1〜22.2℃記載なし
表3 レオパの温度・湿度の推奨値(資料の表記どおり。Zoo Medは華氏を摂氏に換算)

数字が違う大きな理由は、測る場所が資料ごとに違うことです。GEXはセンサーを「レオパがいつも居る場所」(シェルターの中)に、川崎市獣医師会は温かい場所・涼しい場所・ウェットシェルター内の3か所に、RSPCAは湿度を涼しい側で測るとしています。数字をまねるより、測る場所を決めて毎日同じ場所で記録するほうが比べやすくなります。

GEXは、ケージ全体を32℃に温め続けるのも、全体が23℃まで下がったままにするのもよくない(後者は消化できず拒食につながることがある)と説明しています。川崎市獣医師会は、夏の35℃以上は熱中症の原因になるとしています。冬の保温器具と電気代の考え方は冬のニシアフ飼育と共通です。

紫外線ライト(UVB)は必要か

資料で意見が分かれます。GEXは「強い紫外線は必要ない」としつつ弱めのUVAの照明は有効とし、RSPCAは2〜5%のUVB蛍光管を温かい側に付けるよう案内しています。目の赤い個体は、GEXが目を傷めるおそれ、RSPCAが獣医師への相談を挙げています。2020年の研究(Oonincxほか)では、餌でビタミンD3を補った幼体に生後6か月まで弱いUVBを当てると血中のビタミンD3代謝物は増えましたが、成長と体重の増え方は当てない群と同じでした。詳しくはニシアフにUVBライトは必要?で扱っています。

レオパの餌|種類・頻度・サプリメント

レオパは昆虫食で、飼育下ではコオロギ・ミルワーム・デュビアなどの生き餌と、レオパ用の人工飼料が使われます(川崎市獣医師会)。

資料幼体成体餌の大きさ
キョーリン(人工飼料)毎日(体重5〜20g)2、3日に1回(体重50〜60g)—
RSPCA毎日1日おき頭の大きさを超えない
川崎市獣医師会毎日か1日おき3〜4日おき幼体は頭の幅と同じか少し小さい
Zoo Med記載なし頭の幅
表4 レオパの給餌頻度の目安(資料の表記どおり)
  • サプリメント:生き餌だけならカルシウムの添加が必要で、専用の人工フードは添加なしで与えられる商品が多い(GEX)。量は製品の表示に従う(RSPCA)
  • 脂肪の多い餌:ミルワーム類はおやつ程度に(川崎市獣医師会)
  • 食べ残し:取り除く(RSPCA・Zoo Med)
  • 水:GEXは毎日、キョーリンは2〜3日に1回の全交換
  • お迎え直後:最初はショップと同じ餌・与え方から。1〜2日は環境に慣らす(GEX)

餌の量を体重で見直す考え方はニシアフの餌の記事も参考になります。

レオパの寿命は何年?資料で約10年〜20年の幅

資料寿命の記載
キョーリン約10年
GEX約15〜20年。飼育下では平均15年ぐらい。20年以上生きる個体も数多くいる
Zoo Medオス8〜10年、メス10〜18年
RSPCA最長20年
The Reptile Database飼育下で37年に達した2個体の報告(Berghof 2019)
表5 レオパの寿命の記載(2026年10月6日確認)

「平均」「最長」「記録」と、数字の意味が資料ごとに違います。10年以上の飼育を前提にしておくのが安全です。動物愛護管理法は、できる限り動物が命を終えるまで適切に飼う「終生飼養」に努めるよう定めています(第7条第4項)。

値段と、買うときに法律で決まっていること

公的機関・メーカーの資料で生体価格の目安を探しましたが、確認できませんでした(2026年10月6日)。参考として、環境省の検討会資料(2022年)は、輸入された爬虫類1匹あたりの値段が2021年は2012年の約3.7倍になったと示しています(爬虫類全体・財務省貿易統計から作成)。価格の見方は爬虫類イベントは安い?値段の見方と総額で整理しています。

確認したことレオパの扱い出典
特定動物リストにない(トカゲの仲間はドクトカゲ科全種・コモドオオトカゲ・ハナブトオオトカゲのみ)環境省
特定外来生物一覧にない(トカゲ亜目はスウィンホーキノボリトカゲとアノール属の8種のみ)環境省
ワシントン条約附属書にない(トカゲモドキ科は Goniurosaurus 属のみ)経済産業省(2026年3月5日時点版)
買うとき爬虫類の販売では、店で実物を見せ、18項目を対面で説明することが義務。カメラ越しの確認は認められない動物愛護管理法 第21条の4/東京都
飼えなくなったとき飼っている爬虫類は「愛護動物」。捨てると1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金動物愛護管理法 第44条
表6 レオパに関係する法令の確認(2026年10月6日確認)

附属書Ⅱに載っている Goniurosaurus 属は、経済産業省の表記で「トカゲモドキ属 全種(日本の在来種を除く)」です。クロイワトカゲモドキなど奄美・沖縄諸島の固有種6種は、別に附属書Ⅲに掲載されています。一方GEXはレオパの Eublepharis 属を「トカゲモドキ属」と呼んでいるので、和名だけで判断せず学名で確かめてください。対面説明の仕組みはアカハライモリの値段の記事でも説明しています。お迎え時の健康チェックとして、川崎市獣医師会は「尻尾が太いか・目が澄んでいるか・元気に動くか・指先や目元に脱皮の残りがないか」を挙げています(健康なニシアフの選び方も参考に)。

毎日の世話と注意点|同居・脱皮・自切・衛生

  • 同居:RSPCAは1匹で飼うことを勧め(攻撃的になることもある)、キョーリンは「単独飼育が基本(雌同士は同居できる)」、Zoo Medは「オス同士は一緒にしない」。オス同士の同居を勧める資料はありませんでした
  • 掃除:フンは毎日取り除く(GEX)。月に1回はケージ全体を爬虫類に安全な消毒剤で洗う(RSPCA)
  • 自切:危険を感じると尻尾を切って逃げる(キョーリン)。尻尾に力をかけない(RSPCA)
  • 脱皮:指先や目のまわりに皮が残るときは、無理に引っぱらず獣医師に相談(RSPCA)
  • 触り方:両手ですくうように持ち、1回10〜15分程度まで。迎えて最初の1週間は不要に触らない(RSPCA)

衛生:環境省の検討会資料は、国内の調査で家庭飼育の爬虫類の検体の32.2%からサルモネラ菌が分離されたと紹介しています(爬虫類全体)。触る前後に手を洗ってください(RSPCA)。受診の目安:筋肉のけいれんや脚の腫れなど代謝性骨疾患のサインがあれば急いで獣医師へ(RSPCA)、1週間以上の拒食が続けば獣医師に相談(川崎市獣医師会)。治療は爬虫類を診られる動物病院に相談してください。

岩と小石のレイアウトの上を歩くヒョウモントカゲモドキ(Eublepharis macularius)。尻尾には黒と白の帯がある
写真: Σ64(Wikimedia Commons)・CC BY 4.0・改変あり(リサイズ)

レオパの飼育でよくある質問

室温が20℃くらいだと危ないですか?

「何℃で死ぬ」という数字は、確認した資料にはありませんでした。GEXは夜間18〜24℃、RSPCAは室温が18℃を下回るなら補助の加温を、としています。ただしGEXは、全体が23℃まで下がったままだと拒食につながることがあるとしています。室温20℃前後でも、パネルヒーターで温かい場所を作っておくのが安全です。

レオパは人になつきますか?

RSPCAは「ハンドリングに慣れることがある」、川崎市獣医師会は「根気よく接すれば人に慣れ、手の上に乗せることも可能」としています。逃げたりかもうとしたりするときは無理に続けないよう、RSPCAは案内しています。ニシアフとの比べ方はニシアフの寿命となつき方の記事でも扱っています。

ニシアフと同じケージで飼えますか?

勧められません。RSPCAはレオパ同士でも1匹で飼うことを勧めています。ニシアフは別の種で、湿度の設計も違います(表2)。

元気かどうかはどこで見ればいいですか?

RSPCAは「目が澄んで明るい」「活発で、休むとき以外はお腹が床につかない」「よく食べている個体は尻尾が太い」を挙げ、体重を定期的に量ることも勧めています。記録のしかたはニシアフの体重と成長速度が参考になります。

まとめ|レオパは「数字のまね」より「温度の差と記録」

  • 温度は温かい側28〜32℃・涼しい側24〜28℃前後に資料が集まる。湿度は資料で倍近く違う
  • どの資料もケージ内に温度の差を作ることを求めている。測る場所を決めて記録する
  • 寿命は約10年〜20年の記載があり、飼育下で37年の記録もある
  • 特定動物・特定外来生物・ワシントン条約附属書には掲載なし。対面説明と遺棄の禁止は法律で決まっている
  • ニシアフとは原産地も湿度の扱いも違う。同じケージでは飼わない

ニシアフの飼い方全体はニシアフリカトカゲモドキの飼育方法|初心者向け完全ガイド、初めての1匹の選び方はニシアフは初心者でも飼える?、イベントで買ったあとの持ち帰り方は爬虫類イベントの持ち帰り方にまとめています。

参考にした資料(2026年10月6日確認)

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