「爬虫類イベントはなくなるの?」「法律が変わって、もう生体は買えなくなる?」——検索でそう調べる人が毎月一定数います。
この記事は、法令の本文と所管官庁(環境省・東京都)のページ、そして主催者の公式サイトに書かれていることだけを根拠に、2026年9月18日時点で確認できる事実を整理したものです。当サイトは公開情報を整理しており、会場に行った体験記ではありません。うわさや掲示板の書き込みは根拠にしていません。
開催日そのものは爬虫類イベント2026 全国カレンダー、はじめての人向けの準備は初めての爬虫類イベント2026ガイドにまとめています。
法令と主催者の運用は変わります。この記事の内容は2026年9月18日に各公式ページで確認した時点のものです。実際に出かける前・買う前には、必ずリンク先の一次情報を最新の状態で確認してください。
【結論】イベントを禁止する法令・発表は確認できない。ただし「扱える生き物」は狭くなっている
よく心配されている4点について、確認できたことを先に表にまとめます。
| 心配されていること | 2026年9月18日時点で確認できたこと |
|---|---|
| 法律で即売会(イベント販売)が禁止された? | イベントそのものを禁止する規定は確認できません。動物愛護管理法の令和元年改正で「現物確認・対面説明を行う場所をその事業所に限定」する規定が入りましたが、会場を事業所として動物取扱業に登録して開催している例が公式に確認できます(下の章) |
| イベントの数が減っている? | 減少を示す公式発表は見当たりません。BLACK OUT! の公式サイトには2018年から2027年3月までの年別スケジュールが並び、World Animal Festival!(WAF!)は2026年に12会場以上の予定を公表しています |
| 急に中止になる? | 個別の回が中止になることは実際にあります。BLACK OUT! の2026年スケジュールには「2月8日(日)東京【中止】」「Spring 大阪【中止】」の表示が残っています(理由は公式に書かれていません) |
| 買える生き物が減っている? | これはそのとおりです。外来生物法・種の保存法による規制と、主催者による自粛のお願いの両方で、扱われない生き物が増えています(下の2つの章) |
つまり、「イベントがなくなる」という話は公式には確認できず、「イベントで会える生き物の範囲が変わり続けている」というのが実際に起きていることです。以下、根拠を1つずつ挙げます。
動物愛護管理法|「対面説明は事業所で」というルールと、イベントの関係
心配の出発点になっているのが、2019年(令和元年)の動物愛護管理法の改正です。環境省のページには、改正内容の1つとして次のように書かれています。
- 「動物を販売する場合における対面による情報提供の徹底(第21条の4関係)」——「第一種動物取扱業者が動物を販売する場合において、動物の状態を直接見せ、対面による情報提供を行う義務について、その行為を行う場所をその事業所に限定する」(環境省「令和元年に行われた法改正の内容」)
- 同じページには「令和元年6月19日に、議員立法による改正動物愛護管理法が公布され、令和2年6月1日に一部を除いて施行されました」と記載されています
東京都動物愛護相談センターの案内(更新日2022年3月23日)は、これをより具体的に説明しています。
- 「動物(哺乳類、鳥類、爬虫類)の販売にあたり、動物を購入しようとする者に対して、その事業所において、動物の現在の状態を直接見せる(現物確認)とともに、18項目の重要事項を対面で文書等を用いて説明する(対面説明)ことが規定されました」
- 「カメラ等を使用した映像等による確認方法は、現物確認として認められません」
- 「小売業(第一種動物取扱業者以外への動物の販売)が対象です。第一種動物取扱業者に対して販売を行う場合(卸売などの業者間取引)は除きます」
では、なぜ会場で生体を買えるのか
「事業所で」というルールがあるのに会場で販売が行われているのは、会場そのものを事業所として動物取扱業の登録を受けているケースがあるためです。公式サイトに登録内容を掲示している例が確認できます。
| 公式サイトに掲示されている登録内容 | 記載内容(原文の表記のまま) |
|---|---|
| 東京レプタイルズワールド公式(動物取扱業の実施に係る広告) | 「㈲トップクリエイト/東京レプタイルズワールド/東京都大田区平和島六丁目1番1号 東京流通センター第一・第二展示場 ABCDEFホール/登録番号:25東京都販第008912号/令和7年12月5日登録/令和12年12月4日まで/種別:販売」。同じ会場について種別:展示の登録も併記 |
| 合同会社ぶりくら「出品者募集要項」 | 「第一種動物取扱業の種別及び登録番号:販売 26東京都販第009146号/登録年月日 令和8年11月29日/有効期間の末日 令和13年11月28日/動物取扱責任者」と、動物愛護管理法に基づく表記を掲載 |
なお、環境省の「動物愛護管理法」のページに掲載されている「法のあゆみ」を2026年9月18日に確認したところ、主たる法改正は昭和48年の制定以降、平成11年・平成17年・平成24年・令和元年で、令和元年より後の改正は掲載されていませんでした。主催者の告知には「動物愛護管理法の改正において両生類が新たに対象となる方向で検討が進められております」(2025年4月)という記述がありますが、当サイトでは「決まった」と読める一次資料を確認できていません。検討中の話として扱うのが安全です。
外来生物法・種の保存法|「イベントで買えなくなった生き物」は実際にある
イベントの開催ではなく、取り扱える生き物の範囲を変えているのが、外来生物法と種の保存法です。公的なページで日付まで確認できたものを挙げます。
| いつから | 内容 | 出典(公的ページ) |
|---|---|---|
| 2023年6月1日 | アカミミガメ(ミドリガメ)とアメリカザリガニが「条件付特定外来生物」に。一般家庭での飼育や少数の無償譲渡は許可なしで続けられる一方、「販売・頒布を目的とした飼養等、販売・頒布・購入、輸入、野外への放出等については原則として通常の特定外来生物と同様の規制がかかります」 | 環境省「条件付特定外来生物アカミミガメ・アメリカザリガニの規制について」 |
| 2024年7月1日 | 「アフリカヒキガエル、チュウゴクオオサンショウウオ等の規制が始まりました」と環境省の外来生物法サイトに掲載。現在の一覧にはヒキガエル属9種(オオヒキガエル、ヘリグロヒキガエル、アフリカヒキガエルなど)とオオサンショウウオ属の全種が並びます | 環境省「日本の外来種対策」トップページ(What’s New)/特定外来生物等一覧 |
| 2026年9月1日 | 施行令の改正により「ブルーギル以外のブルーギル属に属する種」「マーレーコッド」「ゴールデンパーチ」「オヤニラミ属に属する種のうちオヤニラミ以外の種」などが新たに特定外来生物に。飼い続けるには飼養等許可の申請が必要 | 環境省 報道発表(2026年9月1日) |
| 3月5日から(ぶりくら公式の告知) | 「種の保存法に基づき、ホームセオレガメ等19種の取引・広告等が原則禁止となりました」と、合同会社ぶりくらの出品者募集要項に記載(登録については自然環境研究センターのサイトを案内) | 合同会社ぶりくら「出品者募集要項」 |
| 2018年6月以降(自治体の条例の例) | 神戸市の条例でミシシッピアカミミガメ等が指定外来種に。ぶりくら公式は「販売前に神戸市へ販売に関する届出を提出」「購入者に対して、指定外来種の適切な飼い方や生態系への被害等を書面で説明」と出品者に周知 | ぶりくら「神戸市内でアカミミガメを販売する方へ(重要)」 |
「かつて縁日やイベントで見かけたミドリガメ(アカミミガメ)が、いまは売られていない」のは、うわさではなく法令による結果です。2026年9月1日に規制対象が増えたばかりでもあり、「去年の記事に書いてあった」情報は当てになりません。当サイトの記事も含め、購入・飼育の前に必ず環境省のページで最新の一覧を確認してください。
日本在来の生き物でも、採集そのものが都道府県の条例で制限されている例があります。アカハライモリについてはアカハライモリの採集は禁止?条例指定の県と採集の方法・時期・場所で県ごとの指定を整理しました。オヤニラミの飼育記事(オヤニラミの飼育方法)でも、法令と条例の扱いを記載しています。
主催者の「自粛のお願い」|法律ではないが、会場の品揃えは変わる
もう1つの変化が、主催者が出品者に向けて出している自粛の要請です。これは法令ではなく業界内の自主ルールですが、実際に会場に並ぶ生き物に影響します。同じ文面が複数の主催者の公式サイトに掲載されています。
| 掲載 | 対象と理由(公式の記載) |
|---|---|
| 2025年4月「一部生体の販売自粛のお願い1」(コウレプ/東京レプタイルズワールド) | 「近年の即売会やインターネット上での生体流通の状況について複数の団体や自主調査の結果から、日本原産のミヤコヒキガエル及びシリケンイモリが最も多く販売されていることが確認されました」として、野生個体のミヤコヒキガエル・シリケンイモリ・ニホンイシガメ・ヤエヤマイシガメの取り扱い自粛を要請。「本方針は野生採集個体を対象」と明記 |
| 2025年10月「一部生体の販売自粛のお願い2」(コウレプ/仙台レプタイルズワールド/東京レプタイルズワールド) | 「本年(令和7年)11月24日-12月5日『ワシントン条約第20回締約国会議(CITES COP20)』が開催されます」という状況のもと、出所に疑義のあるコバルトツリーモニター(アオホソオオトカゲ)の販売自粛と、繁殖個体販売時の適切な記載を要請。「インドネシアでは国内法で繁殖個体のみ輸出が認められ、野生個体の輸出は認められていません」 |
| 2025年3月17日「野生個体の取り扱い自粛要望書」(合同会社ぶりくら) | 「イベント販売及びネット販売における野生個体のミヤコヒキガエル、シリケンイモリ、ニホンイシガメ並びにヤエヤマイシガメについて、業界内で自粛ルールができる事は大いに意義のあること」と賛同を表明。「弊社イベントは元々ワイルド個体の販売はありません」「野生個体をプラケースや衣装ケースに大量に詰め込み、安価に販売するスタイルは見直されることを強く希望します」 |
「法律で禁止」と「自粛」は別のものです
ここは読み間違えやすいところなので、確認した事実をそのまま書きます。2026年9月18日に環境省の国内希少野生動植物種一覧(種の保存法に基づく指定。「令和7年2月現在、国内希少野生動植物種は458種」と記載)を検索したところ、ミヤコヒキガエルとシリケンイモリは掲載されていませんでした。
- つまり自粛の要請は法律による禁止ではなく、主催者が出品者にお願いしている自主ルールです(コウレプの文面も「お願いしてまいります」という要請の形)
- 一方、コバルトツリーモニターは輸出国(インドネシア)の国内法、ホームセオレガメ等19種は種の保存法という、法令が関係する話です
- 「自粛」だからといって軽い話でもありません。会場で売られなくなる=買えなくなるという結果は同じです
「イベントが減っている」のかを、公式スケジュールの本数で数えてみる
感覚ではなく数で見るために、1999年から続く「BLACK OUT!(爬虫•奇蟲•珍獣フェア)」の公式サイトに年ごとに並んでいるスケジュールの掲載本数を数えました(2026年9月18日時点)。来場者数ではなく、公式サイトに載っている開催回の数です。
| 年 | 公式サイトに掲載されている開催回 | 備考 |
|---|---|---|
| 2018年 | 10回 | 東京4・大阪2・名古屋1・横浜1・埼玉1・京都1 |
| 2019年 | 8回 | |
| 2020年 | 5回 | 公式サイトの掲載本数がもっとも少ない年 |
| 2021年 | 8回 | |
| 2022年 | 9回 | |
| 2023年 | 8回 | |
| 2024年 | 8回 | |
| 2025年 | 10回 | |
| 2026年 | 9回(ほかに【中止】2回) | 2月8日 東京と「Spring 大阪(京セラドーム)」に【中止】の表示。9月5〜6日の埼玉は「出展者数さいたま過去最多! 前代未聞の180ブース!」と公式に記載 |
| 2027年 | 2回+暫定予定 | 2月21日・3月21日(東京)が確定で掲載。以降は「暫定開催予定」として4月・5月・6月の候補日を公開 |
この1シリーズだけで全体を語ることはできませんが、公式サイトが翌年以降の予定まで公開しているという点は事実として確認できます。WAF! も2026年のイベントスケジュールで、2月の東京から12月の岡山まで12会場以上(新潟・小牧は「初開催」と明記)を公表しています。
中止・変更をいち早く知る方法
- 主催者の公式サイトの「お知らせ」を見る。中止・日程変更は、まず公式サイトとその公式SNSに出ます。当サイトのような第三者のまとめは、更新が一歩遅れます
- 前売券の販売期間を見る。たとえば仙台レプタイルズワールドの公式は「前売券発売日:2026年6月19日(金)23:59まで」「当日券発売日:6月20日(土)0:00〜6月21日(日)16:00」と期間を明記しています。券の販売が動いている=開催に向けて進んでいる目印になります
- 会場名で検索して、会場側の催事カレンダーも見る。会場が使えなくなれば開催できません
- 年・日付・曜日を検算する。公式サイト内でも日付の食い違いは起こります。曜日が合わない告知は、年の打ち間違いの可能性があります(この見分け方は爬虫類イベント2026 全国カレンダーにも書いています)
よくある質問
爬虫類イベントは、いつなくなるのですか?
2026年9月18日時点で、イベントの終了・廃止を告知している主催者は、当サイトが確認した範囲では見当たりません。逆に、2027年3月までの予定を公開しているシリーズもあります。「なくなる」という前提の情報を見かけたら、その主催者の公式サイトを直接確認してください。
中止になったら、前売券はどうなりますか?
払い戻しの条件を公式ページに明記している例を、当サイトでは確認できませんでした。券の購入先(コンビニ端末・プレイガイド・公式ショップなど)によって扱いが変わる可能性があるため、購入前に主催者と販売サイトの案内を確認してください。当サイトでは推測を書きません。
イベントで買った生き物は、返品できますか?
ジャングルハンターの公式「よくある質問」には、「動物の返品・返金は出来ません。ペットを購入した場合は、クーリング・オフの制度によって返却する事も出来ません」と書かれています(公式FAQ・2026年9月18日確認)。同じFAQには「ご購入前には必ず購入時の生体の状態・飼育方法・最大サイズ・寿命等の全てをご理解の上でご購入してあげて下さい」「安易な気持ちでの衝動買いは本当にやめてあげてください」とも書かれています。
規制が増えたのは、転売や乱獲が原因ですか?
理由を当サイトが断定することはできません。ただし公式の文面には、「輸出国での捕獲や取引の合法性・持続可能性に疑いのある」個体の流通や、「野生由来、繁殖由来表記が正しく記載されず販売されている」という状況認識が書かれています(2025年10月の自粛のお願い)。
これから飼うなら、何に気をつければいいですか?
その種が規制対象かどうかを、環境省のページで自分で確かめてから迎えることです。加えて、法定の対面説明の18項目(品種名・性別・生年月日・繁殖者など)を聞き、書面を受け取ってください。値段の見方は爬虫類イベントは安い?2026年の値段の見方、持ち帰り方は爬虫類イベントの持ち帰り方2026にまとめています。
まとめ|「イベントがなくなる」より「扱える生き物が変わる」
- 2026年9月18日時点で、爬虫類イベントそのものを禁止する法令・終了を告知する主催者発表は確認できません
- 動物愛護管理法の「現物確認・対面説明は事業所で」というルールのもとで、会場を事業所として動物取扱業に登録して開催している例が公式に確認できます
- 個別の回の中止は実際にあります(BLACK OUT! の2026年スケジュールに【中止】2回)。理由は公式に書かれていません
- 買える生き物の範囲は狭くなっています。アカミミガメ(2023年6月1日)、アフリカヒキガエル・チュウゴクオオサンショウウオ等(2024年7月1日)、オヤニラミ属の一部(2026年9月1日)、種の保存法のホームセオレガメ等19種
- 主催者の自粛のお願い(野生個体のミヤコヒキガエル・シリケンイモリ・ニホンイシガメ・ヤエヤマイシガメ、出所に疑義のあるコバルトツリーモニター)は法律ではなく自主ルールですが、会場の品揃えは変わります
- 確認先は主催者公式と環境省。第三者のまとめ(当サイトを含む)は更新が遅れます
開催日は爬虫類イベント2026 全国カレンダー、はじめて行くときの持ち物と回り方は初めての爬虫類イベント2026ガイドで確認できます。
主催者ごとの性格(入場料の方式・出品条件・会場のルール)の違いは爬虫類イベント2026の比較|ブラックアウト・ジャングルハンターにまとめています。
参考資料(すべて2026年9月18日に確認)
- 環境省「令和元年に行われた法改正の内容」(第21条の4/施行日)
- 環境省「動物愛護管理法」(法のあゆみ)
- 東京都動物愛護相談センター「第一種動物取扱業者(販売業)のみなさまへ」(現物確認・対面説明)
- 環境省「日本の外来種対策」トップページ(What’s New)
- 環境省「特定外来生物等一覧」
- 環境省「条件付特定外来生物アカミミガメ・アメリカザリガニの規制について」
- 環境省 報道発表「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令の公布及び施行について」
- 環境省「国内希少野生動植物種一覧」
- コウレプ公式「一部生体販売自粛のお願い」
- 仙台レプタイルズワールド公式「一部生体の販売自粛のお願い2」
- 東京レプタイルズワールド公式「一部生体の販売自粛のお願い」
- 合同会社ぶりくら「野生個体の取り扱い自粛要望書」
- 合同会社ぶりくら「出品者募集要項」(種の保存法の告知・動物取扱業の登録)
- ぶりくら「神戸市内でアカミミガメを販売する方へ(重要)」
- BLACK OUT! 公式サイト(年別スケジュール・【中止】表示)
- World Animal Festival! 公式「2026年イベントスケジュール」
- 東京レプタイルズワールド公式サイト(動物取扱業の実施に係る広告)
- ジャングルハンター公式「よくある質問」

コメント